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スピリチュアルケア&トラウマケア
スピリチュアルは誤解されている!?
昨今の世の中は似非スピリチュアルに毒されており、スピリチュアルというと、とかく怪しく思われがちですが、実はれっきとした医療用語でもあり、心の問題よりも奥にあるもの(霊性)のことを言います。
(もちろん「霊的」という宗教用語でもあります)
WHO(世界保健機関)は、「スピリチュアル(spirituality)」を健康の重要なファクターとしていますが、公式な定義は提示していません。
ただし、WHOは健康の概念において、「身体的、精神的、社会的な健康」の3つの要素に加えて、「スピリチュアルな健康」も考慮するべきだとしています。
スピリチュアルな健康とは、個人の人生における意味や目的を見出すことや他者や世界との深いつながりを感じること、個人的な価値観や信念に基づいた充実感や安心感を得ることと関係しています。
これは必ずしも宗教に結びつくものではなく、個々人の内面的な経験や成長にフォーカスするものです。
WHOの文脈においては、スピリチュアルな健康は人々の全体的なウェルビーイング(Well-being)にとって大事な要素の一つとして考えられており、医療や看護の分野で重要視されています。
スピリチュアルペインとは
スピリチュアルペイン(Spiritual pain)は、人が人生の意味や目的、存在の意義に関する深い苦しみや悩みを感じる状態を指します。
これは、単に宗教的な文脈でのみ使われるものではなく、広く人間の精神的、哲学的、あるいは存在的なレベルでの苦悩を指します。
スピリチュアルペインは、以下のような状況や感情にリンクします。
1. 人生の意味や目的の喪失感
自分の人生に意義や価値が見いだせなくなったと感じる。
2. 自己のアイデンティティの危機
自分が誰であるのか、または自分の役割や価値に疑問を持つ。
3. 関係性の断絶や孤独感
自分と他者、または自分と何か大いなるもの(自然、宇宙、神仏、サムシンググレートなど)との繋がりが断たれていると感じる。
4. 死や喪失に対する恐怖
死に対する恐怖や、愛する人の死、重大な喪失に直面することによる苦痛。
スピリチュアルペインは、身体的な痛みや感情的な苦しみと異なり、目に見えない形で人の内面に深く関わるため、その扱いは複雑で個別的です。
医療や心理療法(カウンセリング)の分野、特に終末期医療(緩和ケア)などで重要視されています。
カイロプラクティックとスピリチュアルケア
カイロプラクティックにおいても人の心身の悩みに向き合う性質上、スピリチュアルと無関係ではいられません。
なぜならカイロプラクティックはココロとカラダが密接に繋がっているという心身一如のコンセプトを大切にしているからです。
患者さんが話してくれる苦悩やその背景について拝聴させて頂きながら、並行して背骨を観させて頂いて手で直に触れて施術させて頂くことにより、心身のお声を心の耳で聴かせて頂く想いで心を通わせていくというプロセスをカイロプラクティックでは大切にしています。
肉体的なストレス以外の精神的な痛みやストレス、トラウマ(心的外傷)も背骨の歪み(サブラクセーション)を生むということはカイロプラクターであれば臨床上に誰しも確信できるものと感じますが、身体(特に背骨)を通してその方の認知や感情の傾向(心癖)、言動、姿勢、生き様等の生命・生活背景(ライフバックボーン)にまで踏み込ませて頂き、そこに想いを馳せていけるのはカイロプラクターとしての醍醐味と言えます。
その方の苦悩を本当の意味で分かってあげることは同じ体験をしない限り誰にもできませんが、少しでも分からせて頂きたいという姿勢や想いは伝わりますし、分からなくてもそれでも心が通うという体験は自身の器を拡げさせて頂ける貴重な意味をもちますし、双方に心身の癒しをもたらします。
トラウマケアについて
「心の複雑骨折」であるトラウマ(PTSD)を癒やすトラウマケアとはフラッシュバックの治療のための特殊な心理療法の総称です。
トラウマケアには主に大きく3つのメソッドがあります。
1つ目は認知行動療法に基づいて、トラウマを生み出した体験に直接向き合うやり方で、トップダウン方式と言えます。
基本的には認知行動療法や暴露療法です。
認知行動療法はネガティブで偏った認知(思考パターン)や感情(心癖)、行動、体の反応をカウンセラーとの対話を通じて(もしくは自力で)健全でポジティブな方向に軌道修正を試みる心のスキルアップ法です。
曝露療法は安全な環境下でトラウマに関連する記憶や状況に直面することにより、トラウマの記憶に対する恐怖を減少させる療法です。
さらには、割愛しますがホログラフィー・トークなどがあります。
2つ目は、心ではなく、身体に働きかけて、フラッシュバック反応を軽減させる方法で、ボトムアップ方式と言えます。
○具体例
①ソマティック・エクスペリエンシング
→身体(ソマティック)の感覚への気づきを高め、身体に閉じ込められた過去=トラウマのエネルギーを解放するトラウマ療法であり、身体感覚から派生する感情・意味の紐解きを行い、未消化の体験や出来事を消化させていきます。 未解決の体験などを神経系が消化することで、トラウマの不全を解消できるという考えが基になっています。 私が個人的に行っている氣内臓(チネイザン)などの内臓調整もこれに含まれるかもしれません。
②思考場療法(TFT)
→経穴タッピングにより感情や感覚をつかさどる経絡をタッピングすることによって、脳の興奮伝達経路の活動性を低下させ、扁桃体の警告反応が解除されます。
扁桃体が落ち着くと体は沈静化のシグナルを受け取れるようになります。
扁桃体のアプローチでつらい出来事のストレスをやわらげ、つらい記憶を保存する脳の海馬を再調整します。
当院でも個人的に経絡治療として鍉鍼を使いながら経穴タッピングはよく行っています。
③適度で規則的な有酸素運動
→規則的でリズミカルな運動は自律神経のチューニングに作用します
④良質で十分な睡眠
→特にレム睡眠は扁桃体にとって大事で感情コントロールに寄与します
⑤ヨガ、禅、マインドフルネス
→「三昧」(深い祈り)に達することでフラッシュバックを軽減させる
3つ目は上記の両方の要素を持つ方法で、EMDRがこれに相当します。 EMDRとは、Eye Movement Desensitization and Reprocessing(眼球運動による感情の鈍化・馴化と再処理)のことで、クライアントがトラウマを思い出しながら、セラピストによる指示に従って眼球運動をすることで、トラウマに関する強い感情が軽減されるというものです。
カイロプラクティックもトラウマケアにおいてはまだエビデンスはありませんが、2つ目の身体からアプローチしていくボトムアップ方式に含まれるのではないかと観じます。
ある種、動的マインドフルネスな要素がカイロプラクティック・エクスペリエンス(新鮮かつ心地良い感覚刺激)を通して自律神経のチューニングに有効に作用しているのを臨床上感じざるを得ないからです。
潜在意識と心理的逆転について
上記の思考場療法の開発者が提唱した考えで心理的逆転というものがあるのですが、治りにくい方はこの心理的逆転が起こっていることがよくあります。
これは顕在意識と潜在意識にねじれが起こっているというものです。
天邪鬼のように自分がしたいと思うことの逆をしてしまうのです。
具体例としては、ダイエットしたいのに甘いものがやめられないといったようなものです。
施術に際し、患者さんの側には「治りたい」という気持ち(顕在意識)と同時に「本当は治りたくない」という相反する気持ちが心の奥(潜在意識)に沈殿していることがあり、本人はそのことに普通気づいていません。
潜在意識は過去・現在・未来の区別がつかず、空想と現実の区別もつかないと言われます。
自分の気持ちとは裏腹に、潜在意識に強く刻まれている思念のほうに行動は寄せられていきます。
よって、治そうとすればするほど治らないというジレンマ、矛盾を抱えることになります…
あるいは、この先にきっと治したい、治りたいという願望の未完状態へと寄せられてしまい、結果的に治ってないという状況に寄せられていきます…
私たちは多重層的なエネルギー的存在!?
さて、とある考えとして、私たちの身体は物質的な肉体に様々な階層のエネルギー体が織り重なった多重層的な存在であるという仮説があります。
①肉体(物質的な目に見える身体)
②エーテル体(エネルギーの体、幽体)ー氣・チャクラ・経絡領域の体でありオーラとして観えます
カラダとココロをつなぐ中継点といえます
③アストラル体(感情の体)
オーラとして観えます
④メンタル体(精神・思考・信念の体)
⑤コーザル体(スピリチュアルな体 魂の器)
⑥ブッディ体(魂)
⑦アートマ体(魂の元)
①~⑦までの様々な階層のエネルギー体が多重層的に織りなされているという考えです。
①の肉体のみ万人に視覚的に確認されるエネルギー体であり、①の肉体以外のエネルギー体は普通は目に見えません。
カイロプラクティックにおいては、カイロプラクターのスタンスにもよりますが、通常は肉体からエーテル体までが対象となります。
特に、肉体を通じてエーテル体に影響を及ぼしています。
ただし、ラポール(信頼関係)や相性次第ではより複層的に波及して届くかもしれません。
その場合、カイロプラクティックにより肉体の改善のみならず、エーテル体の改善を通して感情や思考、信念、あるいはスピリチュアルな領域まで影響を及ぼせる可能性があることになります。
また、ただの蛇足ですが、魂の質量は21gとも言われていて、実際に私の個人的な実体験として、ペットのうさぎが私の手の中で事切れたときに、少し軽くなったように感じたことを思い出します…
カイロプラクターとしての私の使命
スピリチュアルペインもトラウマも心理的逆転も人それぞれで複雑で個別的であり、マニュアルやガイドラインのように一筋縄にはいかないと思います。
私は患者さんに親身に向き合って、優しく受けとめて、時に笑い、時にシリアスに、共に悩み、共に考え、私というフィルターを通して相手が暗闇から抜け出る光を見出だせるよう祈念し、光の気づきと変容を辛抱強く待つ、そんなカイロプラクターでありたいです。
そう祈誓して本コラムの結びとさせて頂きます。
記事作成者 カイロプラクター泉山耕一郎B.C.Sc
臨時電話 08055471516 (SMSでもお気軽にご連絡下さい)
移転に伴う臨時電話番として08055471516までご連絡下さいませ。 SMSも可能ですのでお気軽にご連絡下さい。