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ハイパーモビリティ(可動性亢進)について
ハイパーモビリティとは
ハイパーモビリティ(可動性亢進)とは、関節が動きすぎている状態を指します。
一般的には
関節の動きが悪い→✕
関節の動きが良い→◯
とイメージされていることも多く、沢山動いてる、柔らかい方がGOODと思うかもしれませんが大切なのはバランス、正常範囲内での可動性です。
実は関節が柔らか過ぎるのも立派な「関節機能障害」なのです。
関節可動性亢進は「ハイパーモビリティ」と「不安定性」の2つが存在します。
両者の違いは
ハイパーモビリティ
- 関節を安定させる構造の問題が軽度
- 特定の方向、面に対する可動性の亢進
- 可動性のみが亢進、運動や他の関節との連動は正常
組織や構造に大きな問題は起こしておらず、改善が可能な範囲
不安定性
- 関節を安定させる構造の問題が中度以上
- 様々な方向、面に対する可動性亢進
- 可動性が亢進する以外に、運動や他の関節との連動も異常がみられる
- 組織、構造に変形などの回復不能なダメージを負っている場合もある
※上記はカイロプラクティック施術における不安定性であり、整形外科領域での骨折や脱臼などの不安定性とは異なります。
まだ定義もなく、疾患として確立されていませんが『ハイパーモビリティ症候群(過剰運動症候群)』という概念も存在します。
参考サイト→難病情報センター症状
ハイパーモビリティで身体、関節の安定性が失われる事によって様々な症状が現れます。
- 痛み
関節、筋肉、靭帯に負担がかかり不安定になった場所だけではなく、周囲にも痛みを訴える場合がある。 - 痺れ
ハイパーモビリティにより周辺の神経にストレスが掛かる。 - 筋の過剰な緊張、アンバランス
身体を安定させようと周囲の筋肉が緊張する。 - 目眩や不定愁訴
ハイパーモビリティにより関節に存在するセンサーが過剰に働いたり、自律神経系に悪影響を及ぼす。
※また関節の変形、ヘルニアなどの整形外科疾患を助長するという考えもあります。
原因
- 外傷(むち打ち、コンタクトスポーツなど)
- 負担の蓄積(オーバーストレッチなど)
- 他の関節可動性低下をカバーするための代償性
- ホルモンバランス(妊娠後期に分泌されるリラキシン)
※疾患(マルファン症候群やエーラスダンロス症候群など)
「ハイパーモビリティ」、「不安定性」を引き起こす原因は様々です。
施術
基本的にハイパーモビリティ、不安定になっている関節に対するアジャストメントは避けます。
隣接した関節を中心にアジャストメントを施し、全体的バランスを整えることによって不安定な関節への集中した負荷を分散、軽減させていきます。
ハイパーモビリティの関節に対してアジャストメントをしないのは更なる不安定を引き起こす可能性があるからですが、全くアジャストメントしないのか?
一見ハイパーモビリティの関節でも細かく評価してみると特定の動きに対する可動制限が存在するケースがあります。
このようなケースではハイパーモビリティの関節でもアジャストメントを行います。
※この場合のアジャストメントは非常に繊細でカイロプラクターの技術力が必要になります。
またハイパーモビリティ、不安定がある場合はパッシブケア(カイロプラクティック)だけではなくアクティブケア(セルフエクササイズ)も並行して取り組んでいただくと更に効果的です。
不安定性が強い場合はサポーターやテーピングで動きを制限することも必要になります。