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ぎっくり腰
ぎっくり腰、すなわち急性腰痛は物を持ち上げようとした時や腰を捻る動作、くしゃみをした時などの日常の何気ない動作で急に発生する腰の強い痛みを指し、あまりの痛さに欧米では魔女の一撃と呼ばれる事もあります。
原因は筋肉、筋膜、関節、靭帯など様々ではっきりとしたメカニズムは分かっていませんが長時間のデスクワークや立ち仕事、運動不足、疲労蓄積、ストレス、生活習慣の乱れ、不良姿勢、運動連鎖の乱れなど生活における負担の積み重ねが関係していると考えられています。
ぎっくり腰は通常1〜3週間程度で痛みが治っていきますが根本的な原因は取り除かれていない為、定期的にぎっくり腰を繰り返してしまったり慢性の腰痛へ移行してしまう場合も少なくありません。
カイロプラクティックでは脊柱、骨盤を中心に様々な観点から全身のバランスを評価し一人ひとりに合った施術でぎっくり腰の背景に隠れた根本的原因の解決を目指します。
施術の流れ
- 急性期における炎症兆候があり痛みが強い場合、炎症を抑える事や疼痛の緩和(0〜1週)
- 炎症期が過ぎ痛みも落ち着いてきたらアジャストメントなどを行う(1〜3週)
- 痛みがなくなり日常生活も送れるように回復したら根本的問題を解決すべく全身のバランスを整え、必要であればアクティブケアも併用(3週〜)
腸腰筋、多裂筋の問題
デスクワークなどで座っている時間が長いと股関節の屈曲状態が続き腸腰筋という筋肉が凝り固まってしまいます。
腸腰筋は股関節屈筋群の中で最も重要な役割を担っており、横隔膜、骨盤、腰椎、股関節と繋がっている筋肉で筋の隙間からは神経や血管も通っています。その筋肉が凝り固まってしまう事で骨盤、腰椎、股関節の運動への影響、血管や神経を刺激してしまう事による痺れや疼痛の原因に繋がっていきます。
ぎっくり腰にもとても関係が深い筋肉で腸腰筋が凝り固まった事により股関節が屈曲状態のまま伸展できなくなってしまうと股関節伸展筋であるハムストリングや大臀筋が上手く使えなくなってしまいます。
このハムストリングと大臀筋は身体を前屈み(おじぎ姿勢)にする時に身体が前に倒れないように支え安定させる役割や前屈み状態から身体を起こす動作で主要に働く筋肉である為、上手く使えないと骨盤、腰椎に付着する脊柱起立筋(多裂筋)が過剰に働かなくてはいけなくなります。
その結果として腰椎が強く伸展動作を行うようになり腹筋の機能低下に伴う腹圧の低下、仙腸関節のアンバランスを起こしたりします。
そのような無理な姿勢で日常生活を送っていると、しゃがみ姿勢から立ち上がった際に腸腰筋が強く引き伸ばされて痙縮を起こしてしまったり些細な日常動作でぎっくり腰になります。
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対処法
- 受傷直後〜3日は炎症期にあたるので患部を氷などでアイシング→20分程患部をアイシングし皮膚温が戻ったら再びアイシングを3回繰り返す※温めたり湯船に入ったりすると炎症が強くなってしまうのでシャワーで済ませる。
- 水分を積極的に摂る。
- コルセットやサポーターがある場合、固定して症状が楽になるようであれば使用する。(出先の場合、普段使用しているベルトで骨盤を絞めて代用する事も可能)
- 動けるようであれば早期にカイロプラクティックケアを受ける事でスムーズな回復、再発予防が見込めます。
寝方
- 仰向けで膝を立てる、もしくは横向きで膝を曲げて横になる(仰向けでは膝下に枕を入れたり、横向きでは膝の間に枕を挟む事も良い)。
- あまり柔らかい場所より少し硬い床の方が腰への負担が減らせます。
起き上がり方
1 仰向けの場合、膝を立て左右どちらか楽な方に膝を倒し身体を横向きにする。
2 上側にある手を地面に着き身体を支えながら下側にある腕の肘を立てる。
3 そのまま腹筋などではなく手と肘を使いゆっくりと起き上がます。この時、腰に痛みが走ったら無理せず休みながら徐々に起き上がっていきます。
立ち上がり方
1 腰、背骨を真っ直ぐにして安定した姿勢をとる。
2 椅子に浅く腰掛ける。
3 膝を深く曲げて足を手前に引く(膝の角度が小さくなるように)。
4 身体を前後に倒したりせずに、臀部を締めるように真っ直ぐ立ち上がります。
最後に何よりも一番大切なのは事前に予防する事です。
前述の通りぎっくり腰は日々の負担が積み重なった結果、日常生活の何気ない動作でも激しい痛みとして急に襲ってきます。
そのように身体が悲鳴をあげる前にカイロプラクティックケアを受ける事で予防すると同時に健康で機能的な身体づくりをしましょう。
米国における急性腰痛ガイドラインについて
脊柱マニピュレーションは神経根症状のない急性腰痛患者に対して発症一ヶ月以内に用いられれば有効である可能性がある。(確証度=B)
神経根症がなく症状が一ヶ月以上持続している患者にマニピュレーションを行うのはおそらく安全であるが、有効性は証明されていない。(確証度=C)
神経根症を持つ患者にマニピュレーションを勧める十分な証拠はない。(確証度=C)
もしマニピュレーションによる一ヶ月の治療の後に機能向上させる症状の改善が見られなかった場合、マニピュレーションは中止され、患者は再評価されるべきである。(確証度=D)
アセトアミノフェンはかなり安全で急性腰痛患者の治療に許容できる。(確証度=C)
アスピリンを含む非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)は急性腰痛患者の治療に許容できる。(確証度=B)
抗うつ剤は急性腰痛患者の治療には勧められない。(確証度=D)
経口ステロイドは急性腰痛の患者には勧められない。(確証度=D)
筋弛緩剤は急性腰痛患者の治療において一つの選択肢となる。恐らく偽薬よりはずっと効果的であろうが、筋弛緩剤はNSAIDより効果的であるとは示されていない。(確証度=C)
オピオイドは腰痛症状の緩和において、アセトアミノフェン、アスピリンまたは他のNSAIDのような安全な鎮痛薬も効果的とは思えない。(確証度=C)
TENSは急性腰痛患者の治療には勧められない。(確証度=C)
腰部コルセットとサポートベルトは急性腰痛患者の治療に効果的であることは証明されていない。(確証度=D)
脊椎牽引は急性腰痛患者の治療には勧められない。(確証度=B)
トリガーポイント注射は侵襲的であり、急性腰痛患者の適応は勧められない。(確証度=C)
椎間関節注射は侵襲的であり、急性腰痛患者への適応は勧められない。(確証度=C)
神経根症を伴わない急性腰痛に対する治療法として、ステロイド、局部麻酔、オピオイドを硬膜外に注入することは、侵襲的であり使用を勧められない。(確証度=D)
鍼療法及び他の乾性穿刺テクニックは、急性腰痛患者には勧められない。(確証度=D)
急性腰痛患者は、脊柱に構造学的負担がかかる特別な活動、特にサポートなしに長時間座り続けたり、重いものを持ち上げたり、持ち上げる際腰を曲げたり捻ることを、一時的に制限したり避けることにより楽に過ごせるかもしれない。(確証度=D)
急性腰痛治療には、長期間安静臥床するよりも徐々に正常な生活に戻す方が効果的である。(確証度=B)
4日間以上の安静臥床は、筋力低下をまねき、急性腰痛の治療には勧められない。(確証度=B)
ガイドラインを支持する事実の委員会の順位づけ
A―事実に即した強力な研究(多数の関連事項と質の高い科学的研究)
B―事実に即した中程度の研究(1つの関連事項と質の高い科学的研究または多数の適切な事項の科学的研究※)
C―事実に即した限定研究(腰痛患者に関した少なくとも1つの適切な科学的研究)
D―事実に即した研究としては委員会が基準を満たさないと判断したもの
※科学的方法論の最低限の公式基準を満たし、対象人口が適切でガイドラインに記された特定の方法に合致したもの
臨時電話 08055471516 (SMSでもお気軽にご連絡下さい)
移転に伴う臨時電話番として08055471516までご連絡下さいませ。 SMSも可能ですのでお気軽にご連絡下さい。