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症状別解説:胸郭出口症候群
胸郭出口症候群(TOS)とは
胸郭出口症候群とは首から腕へ伸びる神経、動脈、静脈に対して何かしらの原因によって絞扼、圧迫ストレスがかかり神経障害や血流障害が起き、頚肩腕痛(首、肩、腕の痛み)を引き起こす症状の総称です。
胸郭出口症候群(TOS)における絞扼や圧迫が生じる場所は「斜角筋」、「肋骨と鎖骨の間」、「小胸筋」の3か所で、それぞれ
と呼ばれます。
特に20~30代で首が長く、なで肩の女性に多く見られ、上を向いたとき、重い物を持った時、リュックサックを背負った時、手作業をしている時などに症状が生じやすいようです。 カイロプラクティックの臨床所見では頚椎から上部胸椎での背骨のゆがみ、斜角筋や小胸筋の過緊張などがよくみられ、それらに有効な施術を行うことで改善を図ります。
また、神経組織の炎症、ダメージは回復されるまでに、筋肉などの組織よりも時間がかかることから神経症状が強いケースでは中期的な施術が必要となりますが、カイロプラクティックで改善が期待出来ます。
斜角筋症候群
首〜肋骨に付着する前斜角筋と中斜角筋の間を通る腕神経叢(わんしんけいそう※神経の束)や鎖骨下動脈が圧迫されて頚肩腕痛(首、肩、腕の痛み)や痺れを発する状態を斜角筋症候群と呼びます。また最近の傾向として、コロナ禍以降マスクを着用する場面が増え気付かないうちに呼吸での負担が増大、呼吸補助筋である斜角筋が過剰に働いてしまい斜角筋症候群もしくは斜角筋症候群に非常に近い状態を訴える方が増えています。
どんな人に多いの?
30代の女性で腕を使う職業の方に多いとされており、上を向いたときに痛みや痺れなどの症状が誘発されやすいですが、頚椎ヘルニアや椎間板症候群でも同じく症状が誘発されるので正確な鑑別が必要となります。
カイロプラクティックでの施術
カイロプラクティックでは斜角筋自体を緩める手技も行いますが、根本的な問題は斜角筋を使い過ぎてしまうような身体のバランスの悪さだと考えています。
そのため頚椎、胸椎、上位肋骨を中心にアジャストメント(調整)を行って全体バランスを整えていきます。
それは一時的に斜角筋だけを緩め、神経などへの圧迫を解放してもバランスが悪いままだとまた斜角筋を使い過ぎて再発するためです。
また斜角筋症候群の場合、臨床上多くのパターンで頚椎、胸椎、肋骨に非常に複雑なゆがみを生じていますが、専門家であるカイロプラクターであれば調整可能です。
神経症状が強い場合は1、2度の施術で症状が全て消失することは少ないですが、きちんと施術を重ねていくことにより大きな改善が期待出来ます。
小胸筋症候群(過外転症候群)
大胸筋の深層に存在する小胸筋の下を通る神経や血管が絞扼、圧迫ストレスを受けて頚肩腕痛(首、肩、腕の痛み)や痺れを発する状態を小胸筋症候群と呼びます。※過外転症候群とは肩関節がなにかの衝撃などで強く外転運動をし過ぎた際に小胸筋症候群と同じメカニズムで症状が出ることを指すようですが、文献によっては同じ症状として扱われているようです。
どんな人に多いの?
肩甲骨をうまく使えない方やデスクワークの方、筋力トレーニングや力仕事で胸部はよく鍛えられているが背中はあまり鍛えないなどの方は小胸筋が緊張し過ぎてしまい発症しやすいです。
カイロプラクティックでは
小胸筋自体を緩める手技も行いますが、まずは第一に小胸筋が過剰に働いてしまう身体のバランスの悪さをしっかりと調整していきます。
具体的には小胸筋は肩甲骨〜肋骨に付着しており背骨以外にも肋骨、肩関節、肩甲胸郭関節までしっかりと調整していきます。
そうしないと一時的に神経や血管への圧迫が解放されてもまた小胸筋に頼るようになり症状が再発するためです。
また、デスクワークの方は長時間座り続けることが多いですが、30分に一度くらいは立ち上がり1~2分でも歩いたり肩を回したり背伸びなどをすると肩甲骨を使うセルフケアもオススメです。
肋鎖症候群
肋骨と鎖骨の間で神経や動脈、静脈が絞扼、圧迫ストレスを受けて頚肩腕痛(首、肩、腕の痛み)や痺れを発する状態を肋鎖症候群と呼びます。
どんな人に多いの?
重い物を持ったり、カバンやリュックを掛けたり背負ったりした時などに手の冷感などの循環不全、手のしびれや痛み、脱力感などの症状が誘発されます。
※頚肋(けいろく)
頚肋とは第7頚椎(首の一番下の骨)の突起が先天的奇形で通常より大きく、度合いによっては肋骨のようになってしまっている状態を指します。
これにより神経や血管に対して大きなストレスがかかり胸郭出口症候群(TOS)を発症する可能性があります。
整形外科では症状が軽度の場合、保存療法を選択されますが、症状が重度の場合は手術が適応になります。
カイロプラクティックでは
肋鎖症候群の方は
・肋骨
・鎖骨
・頚胸移行部(首〜背中に移行する辺り)
を中心に頚椎、肩関節、肩甲骨など関節に対するアジャストメント(調整)
また、ほとんど場合において関節以外にも筋肉のアンバランス、不良姿勢が顕著にみられるため、関節、筋肉、動作の3つのアプローチで施術計画を立てていきます。
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